日光東照宮の豪華絢爛な建築群・装飾の数々を巡って(昔より新しくなっている?!)

広い表参道を歩いていくと大きな字で「東照宮」と刻まれた石柱が現れます。
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日光東照宮というのはあくまで通称、正式名はシンプルに「東照宮」なのです。

やはり、栃木県の日光に来たらここを訪れぬわけにはいけない。久しぶりですが、新たな姿が見られるのを楽しみにしていました。

いうまでもなく誰もが知る、日光随一の名所であり、世界遺産「日光の社寺」の中心的な場所。

私などが何を書いても陳腐になるので、どう書こうか迷いましたが、普通に入り口からの参拝ルートを辿ってみます。

まずは、この重要文化財の石鳥居(いしどいり)から。
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元和4年(1618年)、筑前藩主黒田長政による奉納。徳川家康との関係は深かったですからね。

これをくぐった左手にあるのが、重要文化財の五重塔。赤が印象的です。
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かつて東照宮が日光山と一体で、神仏習合であったことをあらためて感じます。

現在のものは、文政元年(1818年)、小浜藩主酒井忠進によって再建されたものだそうです。

五重塔の足もとの表門前には、朝8:00の開門を待つ人で溢れていました。かなりの数でした。
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まあ、私もその一人ですが。いざチケット(拝観券)を買うまで結構時間がかかりましたよ。

杉の木の太さに感じ入りながら、行列の待ち時間に眺めていました。

中に入ると、きらびやかな社殿が荘厳な雰囲気の中に並んでいます。
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「ああ、この雰囲気、思い出すな。」と、懐かしく感じました。

正面に並ぶ3つの建物が三神庫(さんじんこ)。やはり重要文化財です。

このうち、一番奥の上神庫の屋根の下には狩野探幽(かのう たんゆう)が描いたという「想像の象」の大きな彫刻が有名です。
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綺麗に輝いていました。

それよりもっと有名なのが向かいの建物、神厩舎(しんきゅうしゃ)にあります。
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もともと、神様に仕える神馬(しんめ)を飼育する場所ですが、皆さん、カメラを向けられるので賑わっています。

ご存じ、三猿(さんざる)の彫刻です。
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現代では、日光最大のキャラクターという感じですね。

久しぶりに見ますが、いずれも以前見た時よりもずっと新しく感じます。ちょっと不思議な気にもなりますが、これは仕方無いですね。

そして、ちょっと進むと東照宮の象徴である陽明門が見えてきます。
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この光景を見ると、また東照宮にやってきたなと実感します。

正面の、唐銅鳥居(からどうとりい)から眺める陽明門。
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いずれも、きらびやかでありながら荘厳な佇まい。

本当によく江戸時代の初期にこんな凄い建築群を造ることができたなと思わざる得ません。

まさに江戸幕府の全盛期、3代将軍、徳川家光が祖父家康を畏敬する気持ちと、天海大僧正の力が合わさって築き上げたのでしょう。もちろん、当時の最高峰の建築家、大工、職人が集められたはず。
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いわゆる、寛永13年(1636年)の寛永の大造替(だいぞうたい)の集大成がここに残っているのですね。

実は、当然、陽明門は見逃せないのですが、今回特に興味があったのは、陽明門の手前にある数々の奉納品でした。

それをいくつか取り上げます。

まず、左手にあるのが、回転灯篭(かいてんとうろう)。
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なんと火が灯ると回転するのだとか。オランダの東インド会社からの奉納品だそうです。

これに付けられた「葵の御紋」が逆さになっているのが面白いとのこと。
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確かにそうですね。

すぐ近くの輪蔵(りんぞう)も趣があって立派です。
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もともと仏教の経典を保管する蔵ですから、神仏習合の証でもあります。

一方、右手にあるのが、ポルトガル製の鉄の灯篭。こちらは、あの伊達政宗の奉納品です。
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藤原朝臣政宗という銘が鉄の表面にありました。晩年、家光といい関係だったことが知られていますからね。

東照宮内に、結構、外国製のものがあったことが意外でした。

以前来たときは、そんなところには目が行きませんでした。

更に、陽明門の左右に広がる廻廊(かいろう)がまた凄いです。
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精緻な一枚板の透かし彫りは、迫力があって惚れ惚れします。国宝です。

他にも数々あるのですが、これくらいにして、やはり陽明門そのものを眺めましょう。
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私が言うまでもなく、非常に絢爛豪華。

後水尾天皇の筆という「東照大権現」の扁額も立派です。
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扁額の隣は、麒麟(きりん)、下は「龍と息」の彫刻。これがまた輝いていること。

平成の大修理のたまものですね。有難いことです。

別名「日暮の門(ひぐらしのもん)」ですから、どこもかしこも撮りたくなります。

門の下の方には、唐獅子(からじし)の彫刻。
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唐子の遊び(からこのあそび)や目貫きの龍(めぬきのりゅう)の彫刻も。
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門の左右に鎮座する随身像(ずいしんぞう)は門番の役目だとか。
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門をくぐる途中の天井には、昇り龍(のぼりりゅう)と降り龍(くだりりゅう)の画も。
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門をくぐって、写真の左側の柱は「魔除けの逆さ柱」だそうで、あえて柱の「グリ紋」の向きが逆さまにして未完成にしたとか。
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陽明門に関わる逸話もいろいろあります。

それに、陽明門の側面の装飾も実は味があって素晴らしいなと感じました。
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ああ、あまりに色々な彫刻や絵画や像があって、しばらく見ていると疲れてくるくらい。まあ、凄いです。

本当はまだまだ撮影したのですが、これくらいにしておきます。きりがないくらい。

さて、陽明門の先にあるのが、こちらも国宝の唐門(からもん)東照宮29.jpg

こちらも、壮麗な彫刻と白地にきらびやかな造形が素晴らしいのですが、陽明門があまりに豪華すぎるので、今一つ注目されていないかもしれません。

それでも、左右の柱に彫られた昇龍(のぼりりゅう)と降龍(くだりりゅう)の彫刻、上部の舜帝朝見の儀(しゅんていちょうけんのぎ)の彫刻など、見応えはたっぷりです。
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唐門の後ろにそびえる拝殿と本堂も、国宝です。

参拝をするために中に入れますが、こちらはまだ修理中でした。
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時代は「平成の大修理」から「令和の大修理」に移っていますね。とはいえ、終了はもうすぐかなと思えました。

その後は、これまた有名な左甚五郎(ひだりじんごろう)作の「眠り猫」の彫刻を、見上げながら東回廊をくぐります。
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いや~、それにしても国宝の「眠り猫」も昔より新しくなっている感じ。これも修理のなせる業ですね。

東回廊と坂下門をくぐると、石階段が現れます。
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それなりに暑くて蒸し蒸しするのですが、老若男女、皆さんしっかりと登っていきます。

下から上まで列ができていました。

途中、東照宮の社殿の屋根を見下ろす風景も趣深いなと思いました。
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この石階段を登りきったところには自動販売機があって、飲み物が買えるのがちょっと微笑ましかったです。

とはいえ、石階段の先は、奥宮(おくみや)と呼ばれる神聖な場所。

ご存じ、徳川家康公の墓所であり、奥宮宝塔(おくみやほうとう)があります。
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向こう側に叶杉(かなうすぎ)も見えています。

こちらは、以前と変わらず荘厳な感じでした。ただ、それにしても人が多い!!

家康公も、自分のお墓にこんなに大勢の観光客が訪れるとは思っていなかったでしょうね。

この後、奥宮を降り、帰りがけには鳴龍(なきりゅう)を見に本地堂(ほんじどう)へ立ち寄りました。
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こうして、東照宮の参拝と観光を一通り終えました。

やはり、国宝が8棟、重要文化財も34棟という建築群を誇り、これだけの豪華絢爛さ持つ寺社は全国にも他に無いのではないかと思います。

当然とはいえ、あまりに見応えがありました。

久能山東照宮上野東照宮妻沼聖天山(めぬましょうてんざん)など、豪華絢爛な建築を思い出しますが、日光東照宮はその規模と壮麗さで圧倒していますね。

これまでも何度か訪れていますが、今回はそれなりにじっくり味わいながら見ることできました。
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いつもより長くなりましたが、これでも自分が見たものからは、だいぶ「はしょったレポート」となりました。



最後に、日光東照宮に訪れた時、その暑さや雨から(あるいは寒さから)逃れる為のとっておきの場所をご紹介します。

それは、日光東照宮の参拝にそれ程時間をかけず、あっさりと見たい方の休憩や時間つぶしの場としてもいいかもしれません。

それは、石鳥居を出て少し行ったことろにある、日光東照宮宝物館の建物です。
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もちろん、入館券を買って中の展示室を観賞したり、シアターでビデオを見ることもできます。

綺麗で新しい建物なので快適です。もちろん冷房もしっかりと効いていました。

この1階には、上島珈琲店が併設されており、ここでのんびりと過ごすことができます。
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私の妻は、途中からここで休んでまったりしていました。やっぱり、私のように東照宮をじっくり見ようと思ったら時間がかかりますからね。

こういう場所も必要だなと思った次第です。


 
<真夏の「日光の旅」シリーズ>
もしよろしかったら、こちらもご覧ください。
①日光の明智平と半月山の展望台からの眺望 ⇒ こちら
②日光の英国&イタリア大使館別荘記念公園 ⇒ こちら
③中禅寺湖畔から大谷川と華厳ノ滝への散歩 ⇒ こちら
④日光二荒山神社中宮祠と中禅寺立木観音 ⇒ こちら
⑤奥日光の戦場ヶ原・湯滝・湯ノ湖の風景 ⇒ こちら
⑥神橋の周辺と日光金谷ホテル ⇒ こちら
⑦まだまだ新しく見える日光東照宮の建築群 ⇒ こちら
⑧豪華な日光廟大猷院の素晴らしさ ⇒ こちら
⑨日光二荒山神社と日光山輪王寺を回って ⇒ こちら
⑩日光田母沢御用邸記念公園の見学 ⇒ こちら
⑪金谷ホテル歴史館(金谷侍屋敷)と庭園 ⇒ こちら


Nikko Toshogu Shrine, Nikko, Tochigi, Japan

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